ドロップアウトなう。

鬱のリハビリで始めたドロップアウト研究者(P.N.室屋キチジロー)のブログ。思考記録、諸々の雑感など。建築/歴史/民俗/デザイン/近代化遺産etc.

オタク的思考とオタク的趣向―ある飲み会の議事録―

22日の実家への転居を控え、引っ越しの準備や送別会で忙しくしています。

僕の“東京のお兄ちゃん”の1人であり、恩師の一人でもある方に先日お会いして飲んだのですが、毎回内容が興味深いので、過去の飲み会での分も合せて一度『議事録』と題してまとめておきたいと思います。

 

オタク的趣向とオタク的思考

良くも悪くも、僕と先生はオタクと言われることが多いタチですが、僕ら的には所謂萌系アニメのようなものには一切の興味がないし、紋切り型にオタクと言われることにいまいちしっくり来ていないんです。「じゃあ果たしてオタクってなんなんだ」「僕らってオタクなのか」ということを考えました。(そもそもこの話題自体がオタクっぽくもあるわけですが)

 

結論から言えば、一般的なオタク像は、『オタク的思考』に基づくものと『オタク的趣向』に基づくものがごっちゃになって認識されており、僕らは『オタク的思考』をしていることから『オタク』だと言われがちである、ということだと思うんです。

かつ僕らは原理主義的立場に則れば『オタク』であり、一方で広く一般に現代人が言うところの『オタク』ではないのではないといえます。

 

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以下で解説します。

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建築史にロマンはあるか

病人が言うのも変かもしれませんが、仕事をやめてるのでヒマです。

鬱の療養のため、しばらく仕事をしない期間を確保する予定ですが、時間を持て余しそうなので、ゆっくり調べ物でもしながら過ごそうかなと思っています。

 

建築家の歴史小説ってないの?

さて本題ですが、ここ最近ちょっと気になっている事があります。

 

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ゾンビ・赤ペン先生・手負いのクマ

仕事が原因で鬱をやって考えたこと

ブログ本編の1稿目です。今回は僕が鬱になって仕事をやめることになった原因について、考えていることを書きたいと思います。

 

以下のことは恐らく日本で会社組織に在籍して労働する方には「あるある」かもしれませんし、僕が以前勤めた会社を批判・糾弾することを目的としているわけではありません。あくまでも「こういう状況が改善するといいよね」・「どうにかしなきゃいけないよね」という問題意識の共有と、「どうすれば良くなるの?」という解決方法を模索する土台になればと思っています。

 

また、かつての僕と同じように仕事で追い詰められている方がいれば、共感や気持ちの整理に役立てればと思いますし、結局僕は処方箋を見つけられなかったので、読んでいただいた方のお力も借りながら議論ができるとうれしいです。

 

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まえがき

僕は大学・大学院生そしてサラリーマン研究員として建築史の研究をしてきた人間です。

昨年鬱を患って仕事をやめ、良くも悪くもいろんなことを考える時間が出来ました。

続くかどうかはわかりませんが、せっかくなので考えたことや調べたこと、感じたことを書き留め、公開してみようと思います。見る人がどれくらいいるのかは想像もつきませんが、意見をかわせる方がいてくれると嬉しく思います。

 

以前の仕事や業界に関する批判なんかも書くかもしれないので、『室屋キチジロー』という名はペンネームです。「室屋」は長崎県・五島出身の祖父の生まれの名字、「キチジロー」は遠藤周作著『沈黙』での登場人物からとりました。

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